佐倉市内で去年の7月、四街道市大日の無職、栗田容さん=当時(53)=が複数人から暴行を受け死亡した事件で、傷害致死の罪に問われた右翼団体「潔心塾」構成員で運転手、大月裕如被告(47)ら3人の裁判員裁判の判決公判が30日、千葉地裁で開かれ、松本圭史裁判長は「粗暴かつ危険な犯行」などとして、中心となって暴行したとされる大月被告に懲役10年(求刑・同12年)を言い渡した。

大月被告の後輩で解体工、岩村俊被告(33)は同8年(同・同9年)、同団体創設者で顧問の建材業、帯金勝彦被告(55)=同罪で起訴=の下で運転手をしていた森谷誠被告(39)は同4年(同・同7年)。

判決で松本裁判長は「栗田さんが一方的に大月被告方に押しかけたことや、栗田さんの言動に恐怖を感じたなどとする経緯や動機は理解できる」とした一方で「明らかに度を越えた暴行。数的に勝る状況を作り出し、大月被告は死因に最も寄与した激しい暴行を加えた」と指弾。岩村被告については「大月被告とともに中心となって暴行しており、責任は大月被告に次ぐ」とし、森谷被告については「大月被告と岩村被告の間から数発手を出し、うち1回は首付近に当てた。その後は暴行をやめて消極的な態度を示した」と判示した。

大月被告の弁護側は「被害者側の落ち度が事件の原因」として同4年6月が相当、岩村被告の弁護側は「他の仲間との共謀はない」などと傷害罪を適用した上で同2年が相当、森谷被告の弁護側は「致命傷となる暴行は加えていない」などとして執行猶予付き判決を主張していたが、松本裁判長は「5~6人で取り囲み自分以外の者の暴行を認識していなかったとは、到底考えられない。暗黙の内に互いに意を通じて暴行しており、共謀が成立する」と退けた。

判決によると、3人は帯金被告らと共謀し昨年7月24日午前0時ごろから同30分ごろまでの間、佐倉市上志津の駐車場などで、栗田さんの顔や胸、腹などを多数回にわたり殴る蹴るなどの暴行を加え、同2時ごろ、同市内の病院で栗田さんを多発外傷による出血性ショックで死亡させた。

同事件で地裁は先月11日、トラック運転手の男(48)に懲役4年の実刑判決を言い渡している。

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